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家を見定める目の為に
良い家造りでは、もちろん住宅自身が根拠のある構造でなくてはいけません。
当たり前の事?
いえいえ、じつはそうでもない住宅が非常に多いのが現実です。
これからは、こういった住宅業界では家造りをする者があえてスルーをしていた話題も語る事にしていきます。
現在、家造りの間最中の住宅の一部分の写真をもとに実際の家造りの現場で本当に良い住宅を見定める目を養っていきましょう。
住宅の敷地は岐阜県内では一部指定のある準防火地域内にあります。
(愛知県内ですとずっとこういった地域は広がります)
一般の地域の家造りと準防火・防火地域内での家造りはいくつか違いがあります。
簡単に表現すると防火仕様の家造りの規制が厳しくなる点です。
岐阜県内でも準防火地域とは違って22条地域という防火仕様の規制の地域が多くありますが、一般的に22条地域と一般地域の防火仕様は同じ住宅が多いので、今回は準防火地域での住宅の見定める目としてのお話しとします。
(屋根・外壁分は防火仕様として考えてください)
準防火地域での住宅の大きな違いは、外部の窓建具と一定の大きさ以上の換気孔を防火仕様とする事。
サッシには、ガラス部を網入りにするかシャッター等を取り付けます。
この点に対しては外観でわかりますので大丈夫でしょう。
問題は換気孔の仕様。
24時間換気装置等の換気装置の換気孔には外壁部には換気フードが取り付けられます。
準防火地域においては、換気フードの防火仕様として防火ダンパー付きの換気フードを取り付けます。
換気フードを下から覗くと、火災の時に自動で閉まるダンパーが内部に見えるはずです。
でも、なかには防火ダンパー付きの換気フードが使用されていない住宅を見掛けるのも事実です。
住宅の構造の一定の大きさ以上の換気孔にも、防火処理は必要になります。
大切な住宅の小屋裏換気の場合は、防火構造の有孔ボードや防火ダンパー付きの換気孔が使用されます。
写真はWB工法の換気装置でサイドヘルスとハーフヘルスです。
この換気装置にも防火ダンパーが取り付けられています。
軒裏の換気装置も防火ダンパー仕様となっています。
なぜ、わざわざこういった事を語ったのか?
防火仕様に対しては設計審査の段階では厳しくチェックされますが、実際に住宅が建っての完成検査では検査が出来ない箇所が多い現状(目視で検査する為)、実際に住宅が設計図書とおりに施工されているかは住宅会社のモラルにかかっているからです。
そして、防火仕様の換気装置は一般で使用される換気装置に比べて非常に高額となります。
モラルのない住宅会社であれば、実際に防火に有効な処理がされている住宅になっていないかもしれません。
実際にそういう住宅は存在します。
住宅を見定める目を養う事は、とても大切な事です。