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手間を掛ける事
家造りにおける住宅工事では、お客様側から考えれば手間暇を掛けるほど良い住宅工事になる事は間違いはありません。
住宅会社や業者さん側から考えれば・・・手間暇を掛ける住宅工事はそれだけ現場経費を掛ける事になります。
関市内の家造りの現場では、今日は打設された捨てコンクリートに対して2回目の水盛遣り方といえる基礎の墨出し作業をしました。
以前は、更地の状態に対しての工事です。
この時点での作業では、天候によって土地の状態も変わってしまいますので、たとえ、杭と貫による囲いに対しての水盛遣り方をしても精度の問題が出てしまいます。
正しい精度での基礎工事が実施される事になります。
土の上で実施する工事とコンクリートの上で実施する工事では、どちらが正しい精度で実施出来るかは、誰でもわかりますよね?
実際に住宅会社や基礎業者さんの立場であれば、従来の最初におこなう1回の水盛遣り方でも許容範囲の誤差(住宅会社側にとっての)である為、問題はないし、再度の墨出し作業を余分な手間暇と費用を掛ける事になります。
利益を追求する事業者の立場なら、手間暇を掛ける工事をする程、現場経費が掛かり利益が減る事になります。
しかし、お客様側の立場に立ったなら・・・・当然、可能なかぎりの精度を実現出来る手間暇を掛ける工事を実施するべきです。
手間を掛ける事を惜しんではいけないのが家造りです。
家造りでは手間を掛けたほど、その分、お客様にとっての良い住宅が出来ます。
住宅工事中には、時には、お客様にも御相談や打合せの手間をお願いする事もあります。
住宅工事では、納まりといわれる工事があります。
大工さんが一番に腕をふるう時です。
そういった納まりでは、「壁をふかす」というような表現の工事を時にはおこないます。
これは、規格住宅や分譲住宅ではあまり見る事はない、お客様の生活に合わせた機能面での為の工事やデザイン・意匠の為の工事の場合です。
「ふかす」という工事は、通常の壁や柱の部分をその箇所だけ木材の下地材を使用して厚くしたり、壁の長さを延長したりする工事の総称です。
そのような余分に資材と手間暇を掛ける工事をする事によって、その住宅はお客様に合わせてより使い易く機能的になったり、見た目がきれいに統一するといった事が出来るようになります。
これは、プラン・設計時よりミリ単位での精度でのCADでの長時間の手間を掛けた設計業務の段階から考察されています。
(よく住宅営業で使用される間取りプランを入力すれば、見積もりや設計図書が自動で出来るプレゼンのソフトでは不可能な人の思考による活動になります)
そして、実際の住宅工事の現場では、実際に工事をする業者さんと何度も時間を掛けて打合せをして余分に人の手と資材と時間を掛ける仕事となります。
その際に、お客様自身にも御相談や打合せ・意見をお願いする時があるわけです。
もちろん、このような余分に手間暇と資材を掛ける住宅工事の実施は、利益を優先する事業者の立場であれば難しい事になります。
手間を掛ける家造りは、じつは簡単なようで、現代の利益優先の家造りの考えでは難しくなっていますが、本当のお客様の為の良い家造りの為には必要な事です。